妊娠中や出産後の暮らしを考えると、食事や掃除を誰かに頼みたい日もあれば、授乳や赤ちゃんの世話を専門職へ相談したい日もあります。
安城市には「産前産後支援事業」と「産後ケア」があります。名前は似ていますが、自宅で家事・育児を手伝う制度と、助産師などから母子のケアを受ける制度に分かれます。
地域情報メディア『おいでん安城』のエリア担当ライター、ひろあきです。制度を調べるときは、料金だけでなく、窓口と申請の順番まで見ておくと動きやすくなります。
この記事では、2つの制度で重なる説明をまとめ、妊娠中から産後までの流れに沿って整理します。対象、支援内容、料金、利用回数、希望日が合わない場合も確認します。
安城市の2つの支援を先に比較
最初に見る違いは「家のことを手伝ってほしいのか」「母子の体調や授乳を専門職へ相談したいのか」です。困っている内容を基準にすると、相談先を選びやすくなります。
| 比べる項目 | 産前産後支援事業 | 産後ケア |
|---|---|---|
| 主な役割 | 日常的な家事・育児の手伝い | 助産師等による母子のケアと相談 |
| 利用時期 | 出産予定日の2か月前から産後6か月まで | 出産後から産後1年未満まで |
| 利用場所 | 原則として自宅 | 実施機関または自宅 |
| 主な窓口 | こども課こども家庭係 | 安城市保健センター |
- 家事や育児の手伝いを頼みたい
-
食事の支度、洗濯、日常的な掃除、沐浴の介助などは、産前産後支援事業を確認します。
- 母子のケアや専門的な相談を受けたい
-
母子の体調確認、乳房ケア、授乳や沐浴の相談などは、産後ケアを確認します。
どちらにも「授乳」や「沐浴」という言葉が出てきます。ただし、産前産後支援は日常動作の介助、産後ケアは助産師等によるケアや助言が中心です。
妊娠中から使える産前産後支援事業
産前産後支援事業の対象は、安城市に住所があり、出産予定日の2か月前から産後6か月までの母親または妊婦がいる家庭です。
核家族などで、昼間に母親や妊婦を援助する人がいないことが基本条件です。配偶者が育児休業を取得して在宅している場合は、市へ相談する案内になっています。
同居家族がいるかだけで判断せず、昼間に誰が、どのくらい手伝えるのかを市へ伝えることが大切です。利用できるか迷う場合も、申請前に窓口へ相談できます。
利用期間は出産予定日の2か月前から産後6か月までで、土日祝日と年末年始を除く40日が上限です。利用時間は午前9時から午後5時まで、1日3時間以内です。
自宅で頼める家事と育児の範囲
家事支援では、食事の支度、食器の片付け、衣類の洗濯、普段使う居室の掃除、生活必需品の買い物代行などを頼めます。
育児支援では、調乳や哺乳瓶の洗浄、おむつ交換、沐浴の準備や介助、きょうだい児の室内での世話などが例示されています。
- 支援内容は日常生活の範囲に限られる
- 支援員だけで子どもの世話や預かりはできない
- 保育園、幼稚園、学童などへの送迎はできない
- 申請者が外出や入院などで不在の場合は利用できない
エアコンや換気扇の清掃、草取り、窓拭き、ペットの世話などは対象外です。一般的な家事代行と同じ内容ではないため、頼みたい作業を申請時に具体的に伝えます。
買い物代行では、外出から帰宅までが支援時間に含まれます。車を使う場合のガソリン代や駐車場代など、利用料金とは別の負担が生じることもあります。
産後1年未満に利用できる産後ケア
産後ケアを利用できるのは、安城市に住民登録がある産後1年未満のお母さんと赤ちゃんです。妊娠中に利用券の交付を申請することもできます。
産後3か月以上になると、利用できる実施機関が限られます。希望する時期が先の場合は、赤ちゃんの月齢に対応しているかも実施機関へ確認します。
実施機関では、休養のほか、母子の健康状態の確認、乳房ケア、赤ちゃんの沐浴やスキンケア、授乳や産後の生活に関する相談を受けられます。
| 利用方法 | 利用時間の目安 | 利用料 |
|---|---|---|
| 宿泊プラン | 1泊2日では午前10時ごろから翌日午後4時ごろ | 1日2,500円 |
| 日帰りプラン | 午前10時ごろから午後4時ごろ | 1日1,500円 |
| 短時間プラン | 1~2時間程度 | 1回500円 |
| 訪問プラン | 1~2時間程度 | 1回1,000円 |
発熱などの乳腺炎症状があるときは、医療機関の受診が案内されています。医療行為が必要な場合は産後ケアを利用できないため、予約とは分けて考える必要があります。
2つの制度は申請の順番が違う
産前産後支援事業は、利用予定日の1か月前までに、こども課こども家庭係へ申請します。申請方法は窓口、郵送、メールです。
メールで申請する場合は、事前にこども課へ電話します。申請書、調査同意書、母子健康手帳の必要ページの写しなどを準備します。
利用予定日の1か月前までに、必要書類をこども課へ提出します。
家庭の状況、希望する支援内容、利用時期を市の担当者へ伝えます。
市が支援機関を調整し、決定後に支援機関から連絡があります。
市から決定通知書が届き、決めた日時に支援員が自宅を訪問します。
産後ケアは、利用希望日の2週間前までに、安城市保健センターへ利用券交付申請を行います。オンラインのほか、郵送や来所による紙の申請も可能です。
利用希望日の2週間前までに、オンラインまたは紙面で申請します。
安城市保健センターから自宅へ郵送されます。
利用券が届いたら、希望する実施機関へ連絡して日程を調整します。
利用券、母子健康手帳、本人確認書類を持参し、利用後に料金等を支払います。
産後ケアは利用券が届いてから実施機関へ予約するのが、市公式で案内されている基本の順番です。
利用券が届く前に予約する場合も、交付申請後の発送におおむね2週間かかることを見込みます。利用当日に利用券がないと、安城市の産後ケアを利用できません。
利用できる日数と回数を整理
| 制度・プラン | 上限 |
|---|---|
| 産前産後支援事業 | 対象期間内に40日まで、1日3時間以内 |
| 産後ケアの宿泊・日帰り | 両プランを合わせて原則7日間 |
| 産後ケアの短時間 | 2回まで |
| 産後ケアの訪問 | 2回まで |
産後ケアの宿泊を連続利用する場合は6泊7日までで、分割利用もできます。宿泊、日帰り、短時間、訪問の各プランは併用可能です。
産前産後支援事業と産後ケアは、目的も申請窓口も別です。両方の支援が必要なときは、一方の申請だけで済ませず、それぞれの窓口へ相談します。
料金は利用料と実費を分けて考える
産前産後支援事業は1時間1,000円です。利用後、市が実施報告書などを確認し、後日届く納入通知書により市へ支払います。
産後ケアは、宿泊1日2,500円、日帰り1日1,500円、短時間1回500円、訪問1回1,000円です。利用機関で利用料と雑費を支払います。
どちらの制度も、生活保護世帯や市民税非課税世帯には利用料の免除があります。産後ケアの免除には事前申請が必要なため、利用券の申請時に確認します。
産後ケアでは食費、粉ミルク、おむつ、個室、訪問時の駐車場代などが実費になる場合があります。産前産後支援でも、買い物時の車代や駐車場代などは別途必要です。
ひろあき利用料と実費を分けて聞いておきたいですね
希望日どおりにならない場合も考える
産前産後支援事業は、申請後に市が支援機関を調整します。急な申し込みでは調整がつかず、希望する日時に利用できない場合があります。
支援機関によって対応できる家事・育児支援が異なります。利用できる支援機関は1つで、複数の支援機関を併用して申し込むことはできません。
産後ケアも、空き状況や赤ちゃんの月齢などにより、希望する実施機関を利用できない場合があります。第一希望だけでなく、別の日や別のプランも考えておくと安心です。
- 希望日と第二希望の日を決める
- 頼みたい家事や相談内容を短く書く
- 赤ちゃんの月齢に対応しているか確認する
- 利用料以外に必要な実費を確認する
わたしなら、希望日を一日だけに絞らず、利用したい時期に幅を持たせます。申請期限から逆算しておくと、出産前後の予定が変わったときも相談しやすくなります。
変更やキャンセルで確認したいこと
産前産後支援事業のキャンセルは、利用予定日の前日午後5時までが無料です。支援機関が休みの場合は、その直前の営業日の午後5時が期限です。
期限後は1時間分の1,000円がかかり、当日キャンセルは利用日数にも含まれます。キャンセルするときは、早めに支援機関へ直接連絡します。
出産日や家族の育児休業期間が変わり、決定した派遣期間などを変更したい場合は、支援機関と市の担当者へ連絡し、変更申請書などを提出します。
産後ケアの予約変更やキャンセル条件は、利用する実施機関へ確認します。施設ごとに準備や受け入れ条件が異なるため、予約時に聞いておくと行き違いを減らせます。
迷ったときは困りごとから相談先を選ぶ
食事の支度や洗濯、日常的な掃除を頼みたいときは、産前産後支援事業が入口です。自宅で育児動作を手伝ってほしい場合も、支援内容を確認します。
産後の休養、母子の体調、乳房ケア、授乳方法などを助産師等へ相談したいときは、産後ケアが入口です。訪問プランなら自宅でケアを受けられます。
家事と母子のケアの両方に困っている場合は、2つの制度の利用可否をそれぞれの窓口へ相談します。申請先が異なるため、両方へ家庭の状況を伝えます。
| 相談内容 | 主な相談先 | 電話番号 |
|---|---|---|
| 産前産後支援事業 | こども課こども家庭係 | 0566-71-2272 |
| 産後ケア | 健康推進課保健指導係 安城市保健センター | 0566-76-1133 |
妊娠中から一枚のメモを用意する
今日できる準備は、家事で困りそうなことと、産後に専門職へ相談したいことを分けて書くことです。利用したい時期と希望日も一緒に残します。
母子健康手帳のそばにメモを置いておけば、申請書を用意するときや窓口へ電話するときに使えます。妊娠中に産後ケア利用券を申請する場合にも役立ちます。
制度や実施機関の受け入れ状況は変わることがあります。申請前には安城市公式サイトで最新情報を確認し、無理のない日程で相談を始めてみてください。
安城市の公式情報
この記事は2026年7月28日時点の安城市公式情報をもとに作成しています。対象条件、料金、実施機関、申請方法は変更される場合があります。













